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今日、イギリスから郵便が届いた。届くのを楽しみにしていた写真集「UNSEEN UK」だった。
Stephen Gillという写真家がイギリスの郵便配達員たちが使い捨てカメラで撮った日常の様子
を選定し、Royal Mail(日本の郵政公社のようなもの)がホスピスの募金を集めるために行った
キャンペーンの写真集だ。
イギリスの本屋から買ったので、もちろんRoyal Mailで送られてきた。日本から海外に送付する
場合は「Japan Post」、ドイツは「Deutsch Post」なのにイギリスは「Royal Mail」になる。王立
というのもイギリスならではだし、PostではなくMailというのも伝統あるイギリスゆえだろうか。
普段何気なく郵便を受け取っているし、街中で赤いバイクや自転車に乗って配達をしている人
たちを見掛けても日常生活に溶け込んでいるので何とも思わないことが多いが、作品を観ている
と如何に彼らの目線が豊富であるかに気付かされる。日本と違い100年以上経ったマンション
のようなところはエレベーターが無いし、そんな建物の最上階へ郵便物を届けるためには階段
を昇らねばならいが、そんな階段の写真を見ると「うぁ~大変だ・・・」と思う。人力で届けられる
郵便物にはストーリーがあるし、地理的移動を経て人の手に渡ることや日常風景の大切さを
実感する。
本の装丁も素朴ではあるが非常に優れたデザインだし、「うめめ」のように一人の写真家によって
撮られたものだけを収録しているわけではないが、コンセプトが非常にはっきりしているので大変
良い出来だ。表紙裏にある手書きのメッセージの数々も、我々日本人とは違う「チャリティー」や
「ボランティア」という視点を教えてくれる気がした。
日本で買うと8千円くらいするが、イギリスから輸入すれば4千円程度で買えるので、是非イギリス
好きの方には手にとってもらいたい。恐らく、イギリスという国や国民性の一端が見えてくる本で
あるだろう。久々に心に響く写真集に出会った。要は、外見や名前でなく、視点が大切だということ
を再確認させてくれた。
以前に日本での撮影があった際に一緒に仕事をさせてもらったフォトグラファー、
Marlene Marinoさんが再来日するらしい。雑誌「Atmosphere」でも紹介された
NY在住の女性フォトグラファーだ。
http://www.viceland.com/it/a2n6/htdocs/marino.php
もしかしたら2年振りに一緒に仕事が出来るかも・・・。嬉しいやら不安やら。。。
最近前職の環境に戻りたい気分だ。写真も仕事で忙しくて撮れていないし、
もっとクリエイティヴな環境に身を置きたい。いわゆる普通の会社の普通の社員
というのも経験としては面白いが、やっぱり制作の現場という空気はどんなもの
にも代えがたい緊張感、達成感や貢献感があるものだ。
一時期の写真ブームもひと段落したが、数年前に青山でBruce Weber展が開催されたとき、
その筋ではとんでもない騒ぎになっていた。僕は以前その業界にいたので、その盛り上がりを
間近に感じていた。とある大物男性スタイリストさんの自宅や事務所でブルース・ウェバーの
オリジナルプリント(パリ・フォトで購入されたものらしい)の木で出来た梱包を解いて拝ませて
もらったりもした。
この1冊は海外から帰国した次の日に展示会で購入した。本屋によっては6万円(!)もの
値段がついて売っていたが、僕は1万円程度で購入できた。普通のBWの写真集と比べると
かなり小さく、日本では正規に発売されなかったのでそんな値段がついているらしいが、米国
でも高値で取引されているものの1つだ。
このBWの展示会については後日談があり、何と僕は実際に一緒に仕事ができるチャンスが
あったのにBWが来日する前日まで海外にいたため、その申し出が他の人に渡ってしまった。
う~ん、うまくいけば一緒に写真の1枚でも撮れて、自宅に飾れたのに・・・、と悔やまれる
思い出の1冊。